米国家安全保障局(NSA)がAnthropicのサイバーセキュリティ特化型AIモデル「Mythos」を攻撃的なサイバー作戦に活用しているとの報道が浮上した。フィナンシャル・タイムズが事情に詳しい複数の関係者の情報として伝えたもので、Anthropic側からも約6名のエンジニアがNSA内部に常駐し、モデルのカスタマイズや運用支援を行っているとされている。
この動きの背景には、中国やイランなど米国の敵対勢力が同様のサイバー特化型AIモデルを既に活用しているとの見方がある。ゼロデイ脆弱性の悪用サイクルが従来の90日報告ウィンドウを大きく下回る速度で進化している現状を踏まえ、早期に優位を確立することが重要との判断があるとみられる。ただし、常駐エンジニアが実際の作戦に関与しているのか、技術指導にとどまっているのかは現時点で不明だという。
この報道が波紋を呼んでいる最大の理由は、AnthropicとDOD(米国防総省)の関係が現在も法的紛争の最中にあるためだ。2026年1月に2億ドル規模の契約交渉が決裂し、トランプ政権はAnthropicに対してAIの安全制限を撤廃した上での全目的使用を要求した。Anthropicのダリオ・アモデイCEOはこれを拒否し、大規模監視や自律型兵器への転用に反対する声明を発表していた。
その後、2026年3月にDODはAnthropicを「サプライチェーンリスク」に指定するという異例の措置を取り、中国のHuaweiやZTEと同列に扱う形となった。Anthropicは現在、この指定の撤回を求めてDODを相手取った訴訟を継続中だ。NSAによるMythos活用が事実であれば、DODによる締め出しとは矛盾する状況が同一の政府内で並存していることになり、政府機関間の連携不足あるいは意図的な抜け道の存在を示唆するものとなる。
管理人コメント
話題のミュトスちゃん(Mythos)、気づいたらNSAのオフィスに常駐していたというオチ。「うちのAIは平和目的です」と言っていたら気づけばスパイ機関でフル稼働……これはAnthropicも「え、うちの子が!?」と二度見するレベルの展開だ。AIの就職先、思ったより物騒だったぞ。
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