Riot Gamesは、Valorant向けアンチチートソフト「Vanguard」のアップデートにより、SATAおよびNVMeインターフェースを利用したDMAチート機器のファームウェアを無効化したことが明らかになった。DMA(Direct Memory Access)とは、本来はハードウェアがCPUを介さずシステムメモリに直接アクセスするための技術だが、外部からゲームメモリを読み書きするチートデバイスにも悪用されてきた経緯がある。
今回のアップデートでは、ゲーム内に「IOMMU restart」の警告が表示される仕様となっており、IOMMU(Input-Output Memory Management Unit)を活用したメモリアクセス制限によってDMAチートツールを封じる仕組みだとされている。さらに厄介なのは、この処理が一度トリガーされると、Vanguardをアンインストールした状態やValorantを起動していない状態でもファームウェアが復旧しない点であり、修復にはOSのクリーンインストールとファームウェアの再インストールが必要になるという。
無効化の対象は安価なデバイスに限らず、約6,000ドル(約96万円)とされる高度なDMAチートデバイス「Heino 2s」にも及ぶと報告されている。Riot GamesはX(旧Twitter)の公式アカウントで「真新しい6,000ドルの文鎮を手にしたオーナーの皆さん、おめでとうございます」と挑発的なコメントを投稿しており、この対策に自信を示す姿勢を見せている。
Riotは2025年12月にも、主要マザーボードメーカーのファームウェアにおいてPre-Boot DMA Protectionが有効と表示されながらIOMMUが起動時に十分初期化されないケースを指摘する技術ブログを公開しており、IOMMUベースのチート対策に関する研究を長期にわたって積み重ねてきた背景がある。なお、今回の措置はDMAチート機器のファームウェアを標的としたものであり、通常のSSDや一般的なPCコンポーネントへの影響はないとされている。
Vanguardはこれまでもカーネルモード動作やTPM 2.0必須化など、他のアンチチートソフトと比べても踏み込んだ施策を取ってきたが、チートデバイスのファームウェアを恒久的に破壊するという今回の対応はさらに一歩踏み込んだものとなる。アップデートの技術的詳細についてRiot Gamesはまだ正式な説明を公開しておらず、今後の情報開示が注目される。
出典:Riot Games
管理人コメント
96万円のチートデバイスが文鎮に……これはもはや「チート」ではなく「散財」の刑ですね。Vanguardに喧嘩を売った結果、高級ペーパーウェイトを手に入れてしまうとは。正直なところ、同じ金額でゲーミングPCを何台組めるか計算してしまったのは私だけではないはずだ。
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