TSMCがAppleチップ約1600億円分を在庫抱え、DRAM待ちで生産停滞

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TSMCが現在、Appleのプロセッサを約10億ドル(約1600億円)分在庫として抱えたまま出荷できない状態にあることが報じられている。原因はDRAMの調達遅延だ。TSMCが採用しているInFO-PoP(Integrated Fan-Out Package on Package)という3Dウェーハレベルのファンアウトパッケージ技術は、SoC(システム・オン・チップ)ダイの直上にメモリを統合する構造を持つ。これによりLPDDR5Xモジュールが100mm²以上のPCB面積を占める従来設計を廃し、基板の小型化を実現できるとされているが、この技術の性質上、DRAM dies が揃わなければパッケージング工程を完了できない。

AppleのメインDRAMサプライヤーはMicronであり、同社のLPDDR5Xメモリが次世代iPhoneシリーズ向けに採用される見込みだ。SK HynixやSamsungも供給元に名を連ねるが、Micronが主力である。Appleは供給源を多様化すべく中国のCXMTとも交渉を試みたが、ボリュームディスカウントを求めたAppleの提案をCXMTは拒否したと伝えられている。この結果、Appleは引き続きMicronを中心とした既存サプライヤーへの依存を余儀なくされている状況だ。

パッケージング工程には最大2週間を要するとされており、iPhoneの新シリーズ発売まで残り6週間を切った現時点では、TSMCとAppleはかなり厳しいスケジュールで動いていることになる。DRAMが届き次第パッケージングを開始しても、出荷までの余裕は非常に限られているとみられる。半導体業界では以前からDRAM不足が懸念されており、ADATAの会長が「DRAMの需給逼迫はあと10年続く」と警告したことも記憶に新しい。

この件はスマートフォン市場の話ではあるが、LPDDR5XやDRAM全般の供給動向はPC向けメモリ市場とも密接に絡んでいる。MicronをはじめとするDRAMメーカーの生産キャパシティがモバイル向けに傾く局面では、PC用DDR5やGDDR7の供給にも影響が波及する可能性がある。半導体サプライチェーンの動向は今後も注視が必要だ。

出典:Tim Culpan on Substack

管理人コメント

10億ドル分のチップが倉庫でじっと待機中……まるでゲーマーがセールを待ちながら積みゲーを消化できないのと同じ状況!DRAMがなければGPUも動かない。メモリ不足は全人類共通の悩みですね。早くMicronさん、届けてあげてください。

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