SamsungがテキサスのTaylor工場にて、Tesla向けAI5 SoCの量産を開始することが明らかになった。製造プロセスにはSamsungのSF2と呼ばれる2nmノードが採用される。この取り組みはCHIPS法の補助金を活用した米国内製造の推進という側面も持っており、Teslaはサプライチェーンの重要部分を国内に集約する戦略の一環として、SamsungおよびTSMCとの協力体制を構築している。
Tesla AI5チップはFull Self-Driving(FSD)、すなわち完全自動運転向けに設計されたASICである。イーロン・マスク氏によれば、AI5のパフォーマンスはNVIDIAの「Hopper」アーキテクチャに匹敵するレベルとされており、AI5を2基組み合わせることで「Blackwell」プロセッサ1基分に相当する処理能力を発揮するという。AIチップの性能指標として業界標準のアーキテクチャが比較対象に用いられている点は注目に値する。
メモリ構成についても詳細が判明している。AI5 SoC 1基あたり、左右それぞれに3モジュール×2列のSK hynix製LPDDR5Xメモリが搭載され、合計12モジュールとなる。各モジュール容量は16GBであるため、1基のAI5 SoCが合計192GBのLPDDR5Xメモリを備える計算だ。この大容量メモリ構成は自動運転AIの膨大な推論処理を支えるためのものとみられる。
Samsungにとって今回の案件は、韓国以外での先端プロセスの本格量産という点で非常に重要な意味を持つ。TaylorファブはSamsungが米国内で最先端ノードを量産する数少ない拠点の一つであり、Teslaとの大規模受注はその稼働率向上に直結するとみられる。
次世代チップの開発も並行して進んでいる。マスク氏はAI6およびDojo 3プロジェクトが進行中であることを認めており、AI6の設計サイクルは9ヶ月という野心的なスケジュールが計画されているという。AI6の製造にはSamsung・TSMCに加え、Intelの先進パッケージング技術が活用される可能性も浮上しており、半導体業界全体を巻き込んだ動きとして今後も注目が集まりそうだ。
出典:TrendForce
管理人コメント
FSD(自動運転支援)の日本導入が待ち遠しすぎる今日このごろ。パワーアップしたAIチップは大歓迎だ。 しかし、AI5は2基構成で合計192GBものメモリを搭載するという。こちらはゲームのVRAM不足に頭を抱えているのに、クルマのほうが先に超大容量メモリ時代へ突入するとは……。 テスラさん、クルマばかりにメモリを積まず、ゲーマーにも少し分けてくれませんかね。








