世界のDRAM市場が急拡大している。TrendForceの調査によると、2026年第2四半期のDRAM業界売上高は前四半期比59.5%増の約1,547億3,000万ドルとなった。出荷量だけでなく、DRAM契約価格の大幅な上昇が売上を押し上げている。
需要をけん引しているのはAIサーバーだ。大規模言語モデルの学習やAI推論の拡大により、HBM3e、高容量RDIMM、LPDDR5Xなど高性能メモリの出荷が増えている。AIエージェント用途の拡大も、サーバー向けDRAM需要をさらに押し上げているという。
一方で供給側には余裕がない。メモリメーカーの在庫は歴史的に低い水準にあり、新しく増える供給の多くもサーバー用途へ優先的に振り向けられている。このため第2四半期のDRAMビット出荷量の増加は比較的小さく、市場売上の急増には価格上昇の影響が大きい。
メーカー別ではSamsungが第2四半期に609億8,000万ドルを売り上げ、39.4%のシェアで首位となった。SK hynixは385億9,000万ドル、24.9%、Micronは360億ドル、23.3%となり、大手3社で市場の大部分を占めている。
第3四半期については、一般DRAMの契約価格上昇率が前四半期比13~18%へ鈍化すると予測されている。ただし、これは価格が下落へ向かうという意味ではなく、値上がり速度が第2四半期より弱まるという見通しだ。
特に消費者向けDRAMでは、メーカーが供給量を大きく絞っていることから、今後も強い値上がりが予想されている。AIサーバー向け製品へ生産能力が集まる構造が続けば、DDR5など一般PC向けメモリへ十分な供給が戻るには時間がかかる可能性がある。
日本のゲーミングPC市場では、メモリ単体価格だけでなくBTO構成価格への影響も重要になる。32GBや64GB搭載構成が標準化している現在、DRAM価格の高止まりが続けば、GPUやSSDの値上がりと重なってPC全体の価格を押し上げる要因となりそうだ。
出典:TechPowerUp
管理人コメント
前四半期比59.5%増。PCユーザーにはメモリ不足ですが、DRAMメーカー側から見ると景色がまるで違います。さらに気になるのは、供給増より価格上昇の寄与が大きい点。第3四半期は上昇率が鈍る予測でも、消費者向けDRAMはまだ強含みです。DDR5を含むBTO価格が早々に元へ戻る材料とは言いにくいですね。








