RAM危機発生から1年 — DDR5 32GBキットは前年比2倍以上に、まだ底は見えず

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2026年8月現在、自作PC市場はかつてない厳しい局面を迎えている。AIデータセンター向けの大規模なメモリ調達が続くなか、DDR4・DDR5をはじめSSDやHDDに至るまで、あらゆるストレージ・メモリ製品の価格が急騰している。特にRAMの値上がりは凄まじく、Tom’s Hardwareの調査によれば、わずか1年前と比較して数倍以上の価格に跳ね上がった製品が続出しているという。

具体的な数字を見ると、その深刻さが一目瞭然だ。約1年前の2025年7月、AmazonのPrime Dayセール期間中にCrucial Proの32GB DDR5-6000キットが約1万4,000円で販売されていた。それが現在は約7万2,000円まで上昇しており、価格は実に5倍超である。さらに衝撃的なのは、同ブランドのCrucialを運営するMicronが、HBMやエンタープライズ向けメモリへの経営資源集中を理由に、コンシューマー向けメモリ・SSD事業を終了してしまったという事実だ。

ゲーミング用RAMの定番として長らく評価されてきたG.SkillのTrident Z5 Neo RGB DDR5-6000も例外ではない。2023年のレビュー当時は約2万8,000円、その後さらに値下がりして1万6,000円以下で買える時期もあったが、2026年8月時点では約9万4,000円まで高騰している。もはや32GB DDR5を6万円以下で購入することは困難な状況であり、16GB DDR5-6000でさえ3万1,000円超が当たり前の価格帯となっている。

この価格高騰の根本原因は、生成AIや大規模言語モデルの学習・推論に使われるサーバ向けメモリ需要の爆発的な増加にある。メモリメーカー各社がHBMや企業向け製品の製造に工場ラインを振り向けているため、コンシューマ市場向けの供給量が慢性的に不足している状態が続いているとされる。TrendForceは昨年夏の時点ですでに下半期に45%の値上がりを警告していたが、実際の価格上昇幅はその予測をはるかに超えた形となった。

自作PCコミュニティにとって、CPUやGPUの選択が最大の悩みだった時代は遠い過去となりつつある。かつては「安い32GB DDR5キットは必ず見つかる」という前提でPCを組めたが、現在その前提は完全に崩れている。RAM価格がいつ落ち着くかについての明確な見通しは立っておらず、近い将来に価格が正常化される希望は薄いとみられる。

出典:https://www.tomshardware.com/pc-components/ram/one-year-into-the-ai-induced-ram-apocalypse-how-much-does-memory-actually-cost-and-is-there-hope-for-a-more-affordable-future

管理人コメント

32GB DDR5が1万5,000円前後だったころが夢のようですね……。あのころは「RAM代くらいケチるな」なんて言えたのに、今やメモリ売り場へ行くだけでも財布の覚悟が必要な時代。AIがメモリを食いすぎて、人間のPC予算までデザート感覚で平らげています。価格が落ち着く日は、まだ当分お預けになりそうです。

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