モルガン・スタンレーが警鐘を鳴らしている。同社の最新レポートによれば、DDR4価格は2026年第3四半期(Q3)に50%、さらに第4四半期(Q4)にも10%以上の上昇が見込まれるという。加えてSLC NANDについては、Q3・Q4それぞれで50%超の値上がりが予測されており、コンシューマー向けメモリ市場は一段と厳しい状況に直面しつつある。
この価格急騰の主因は需要増ではなく、供給側の構造的変化にある。メモリメーカー各社がウェハー生産能力をHBM(高帯域幅メモリ)、DDR5、そして高積層NANDへと積極的にシフトしており、DDR4やSLC NANDに割り当てられる製造リソースが急速に縮小しているとされている。HBMは通常のDRAMと比べて約3倍のシリコンウェハーを消費する構造的な特性を持っており、TSV(Through Silicon Via)周辺にメモリセルを配置できないという物理的制約も生産効率を下げる一因となっているという。
HBMへの需要はさらに拡大する見通しである。UBSの予測によれば、NVIDIAだけで2027年に約251億GbのHBMを消費するとされており、業界全体の消費量は約615億Gbに達する見込みだという。AIインフラ向けの需要が加速する中、こうした傾向は当面続くとみられる。
DDR5の価格も落ち着く気配を見せていない。バンク・オブ・アメリカによると、DDR5-5600/6400規格の24GB品のスポット価格は2026年8月だけで前月比8%上昇しており、前年同期比では約483%という驚異的な上昇率を記録しているという。2025年半ばには8ドル前後だった価格が現在は大幅に高騰しており、PCの自作やアップグレードを検討しているユーザーには厳しい市場環境が続いているといえる。
DDR4はすでに旧世代の規格とされるが、多くの現役システムやサーバー環境で現役として使われており、価格上昇の影響はPCユーザーにとって決して無縁ではない。DDR5への移行タイミングを見計らっているユーザーにとっても、両世代ともに価格が上昇し続けるという難しい状況が生まれているのが現状だ。
出典:Antfeed on X
管理人コメント
DDR4が50%値上がりって、もうDRAMどころか「ドラマ」じゃないですか…。メモリを増設しようと思ったら財布が先に「メモリ不足エラー」を起こしそうです。AIのせいでHBMが優先され、庶民のRAMは後回し。これぞ現代の「上流が水を独占して下流が干上がる」状態ですね。








