中国のDRAMメーカーChangXin Memory Technologies(CXMT)が、高帯域幅メモリ「HBM3E」の少量生産を開始したと報じられている。現在は本格量産前のリスク生産段階とされ、2027年から生産量を拡大する計画だという。
The Informationの報道をもとにTom’s Hardwareなどが伝えたもので、CXMT製HBM3Eはすでに中国の半導体企業による評価が進められている。Alibaba傘下の半導体設計会社T-Headや、中国のAI半導体メーカーCambriconが自社プロセッサとの組み合わせをテストしているという。
リスク生産は、大規模な商用生産へ移行する前に製造工程や歩留まり、製品品質などを検証する段階にあたる。CXMTのHBM3Eも現時点では生産量が限られており、具体的な性能や歩留まりなどは明らかになっていない。このため、Samsung Electronics、SK hynix、Micronと同規模の供給能力を獲得したことを意味するものではない。
先行する大手メモリメーカーはすでにHBM4の量産段階へ進んでおり、HBM4Eのサンプル供給も始めている。CXMTは世代面で依然として先行メーカーを追う立場にあり、製造装置の輸出規制や歩留まり改善も本格量産に向けた課題となる。
一方、HBM3Eを実際の生産ラインへ移したのであれば、中国のメモリ産業にとっては大きな前進となる。米国は2024年から中国向けの先端HBM輸出を規制しており、中国のAI半導体産業にとってHBMの国内調達は重要な課題となってきた。
CXMTは汎用DRAMでも生産能力を急速に拡大している。そこへHBMの生産まで本格化すれば、同社の製造能力が一般向けDRAMとAI向けメモリへどう配分されるかも重要になる。HBM3Eの顧客評価と歩留まり改善が進み、2027年に計画通り生産を拡大できるかが次の焦点となる。
管理人コメント
CXMTはDDR5の増産だけでなく、ついにHBM3Eまで生産段階へ入ったとされています。ただし先頭集団はすでにHBM4。追いついたという話ではありません。それでもAI向けHBMへ生産能力を振り始めるなら、PC用DRAMにも無関係ではない話です。いま欲しいのはメモリの供給増なのに、AIがまた横から持っていく可能性があります。








