国内BTOゲーミングPC市場の1週間の動きをまとめる「国内BTO市場・週間ブリーフィング」。
今回は2026年8月第4週の動きを見ていく。
今週はRTX 5070搭載PCの価格が再び下がり、CPUではRyzen 9000シリーズの値下がりが続いた。一方、DDR5メモリは容量・規格によって値動きがバラついており、BTOの構成価格には引き続き注意が必要だ。
さらにNVIDIAはDLSS 4.5 Ray Reconstructionを提供開始。RTXシリーズの購入判断にも影響する大きなアップデートとなっている。
今週のポイント
- RTX 5070搭載BTOの最安クラスが再び26万円前後へ
- Ryzen 7 9700Xが40,880円まで下落
- Ryzen 7 9800X3Dも64,780円
- DDR5は一部で値下がりする一方、値上がりする製品も
- DLSS 4.5 Ray Reconstructionが提供開始
- RX 9070 XTは単体価格が安くても、BTOではGeForceとの差が縮まりやすい
RTX 5070搭載PCが再び26万円前後へ
まず注目したいのが、RTX 5070搭載ゲーミングPCの価格だ。
国内BTO市場では7月から8月にかけて価格変動が激しく、ドスパラのRTX 5070搭載機では、最安クラスが7月18日の249,980円から8月10日に284,980円まで上昇していた。
ところが8月22日には259,980円まで値下がり。わずか8日ほどで25,000円下がり、7月の価格水準へかなり近づいている。
| 確認日 | RTX 5070搭載機の最安 | 変化 |
|---|---|---|
| 7月18日 | 249,980円 | - |
| 8月10日 | 284,980円 | +35,000円 |
| 8月14日 | 284,980円 | 横ばい |
| 8月22日 | 259,980円 | -25,000円 |
一時は「RTX 5070搭載PCも30万円が見えてきた」という嫌な流れだったが、ひとまず後退した格好だ。
市場全体でもRTX 5070搭載モデルはかなり多い。ただしCPUやメモリ、SSDなどの構成差が大きいため、単純な最安値だけで比較するのは禁物だ。
RTX 5070搭載PCは、値上がり一辺倒ではなくなってきた。
急いで高値のモデルへ飛びつくより、各社の価格と構成を比較したほうがいい状況だ。
Ryzen 9000シリーズは値下がり、9700Xが4万円台前半
CPU側ではAMD Ryzen 9000シリーズの値下がりが目立つ。
8月22日の秋葉原価格調査では、Ryzen 7 9700Xが40,880円まで下落。前回比では6,920円安となった。
Ryzen 5 9600も34,980円、Ryzen 5 9500Fは27,800円まで下がっている。
| CPU | 最安価格 |
|---|---|
| Ryzen 7 9850X3D | 78,900円 |
| Ryzen 7 9800X3D | 64,780円 |
| Ryzen 7 9700X | 40,880円 |
| Ryzen 5 9600X | 39,800円 |
| Ryzen 5 9600 | 34,980円 |
| Ryzen 5 9500F | 27,800円 |
特に面白くなってきたのが9700Xだ。
8コア16スレッドのZen 5 CPUが4万円台前半まで下がったことで、RTX 5070やRTX 5070 Ti、RX 9070 XTあたりと組み合わせるCPUとして使いやすくなった。
一方、ゲーム性能を最優先するなら9800X3Dが依然として有力。ただし価格差は約24,000円ある。
ゲーム性能最優先ならRyzen 7 9800X3D、価格とのバランスを重視するならRyzen 7 9700X。
BTOでは、この選び方が以前より分かりやすくなってきた。
DDR5は全面安ではない。値上がりする製品も
CPUは明確に安くなっているが、メモリ市場は少々ややこしい。
8月22日の秋葉原市場では、DDR5-5600 32GB×2が89,980円、16GB×2が55,980円まで下落した。
一方でDDR5-6400 32GB×2は前回から7,800円上昇して119,780円、16GB×2も4,000円高の61,980円となっている。
DDR5-4800 32GB×2も1,000円上昇して99,800円だった。
つまり現在のDDR5市場は、「DDR5全体が一斉に値上がり」でも「一斉に値下がり」でもない。
規格や容量、製品によってかなり動きが違う。
BTOゲーミングPCでは、メモリ価格の上昇をそのまま販売価格へ転嫁するとは限らない。
その代わり、32GBから16GBへ変更したり、16GB×2から16GB×1へ変更したりと、標準構成を削って価格を抑える可能性もある。
本体価格だけでなく、メモリ容量と枚数まで確認しておきたいところだ。
RX 9070 XTは単体が安くてもBTOでは事情が違う
Radeon RX 9070 XTは、単体GPUではGeForce RTX 5070 Tiよりかなり安い。
国内ではRX 9070 XTが9万円を割る価格まで下がった例もあり、GPU単体で見ると非常に魅力的だ。
しかし、BTOゲーミングPCでは話が変わる。
8月中旬のドスパラでは、RX 9070 XT+Core Ultra 5 225Fモデルと、RTX 5070 Ti+Ryzen 7 7700モデルの価格差がわずか5,000円となるケースもあった。
単体GPUでは大きな価格差があっても、完成品ではCPUやマザーボード、仕入れ価格、メーカー側の値付けなどが加わる。
そのため、「RX 9070 XTは安いからBTOでもお買い得」とは限らない。
RTX 5070 Ti搭載機との差が1万円程度しかないなら、DLSSやレイトレーシング性能まで含めてGeForceを選んだほうが得なケースもある。
ここは引き続きBTO価格を監視したい。

DLSS 4.5 Ray Reconstructionが提供開始
今週の技術面で最大のニュースが、NVIDIAのDLSS 4.5 Ray Reconstructionだ。
NVIDIAはGamescom 2026に合わせて8月25日に提供を開始。第2世代TransformerモデルをRay Reconstructionにも導入し、レイトレーシングやパストレーシング使用時の映像品質を改善する。
対象はRTX 50シリーズだけではない。
GeForce RTXシリーズ全体で利用できる技術となっており、対応ゲームも順次拡大している。
この動きはGPUの購入判断にも影響する。
RX 9070 XTとRTX 5070 Tiのように通常描画性能では比較的近いGPUでも、レイトレーシングやパストレーシング、DLSSまで含めると評価は変わる。
今後のGPU比較では、通常描画性能だけでなく、DLSS・FSR・フレーム生成・Ray Reconstructionまで含めて判断する必要性がさらに高まった。

今週のBTO市場まとめ
今週はCPUとRTX 5070搭載PCに明るい動きがあった。
RTX 5070搭載BTOは、一時の急激な値上がりから2万円以上戻した例が確認されている。
CPUではRyzen 7 9700Xが4万円台前半まで下がり、9800X3Dとの価格差もはっきりしてきた。
一方、DDR5は製品によって上昇と下落が入り乱れている。
今週の市場を一言でまとめるなら、「CPUとRTX 5070は買いやすくなったが、メモリはまだ落ち着かない」。
さらにDLSS 4.5 Ray Reconstructionの登場によって、RTXシリーズは単純なfpsだけでは評価できない方向へ進んでいる。
来週以降は特に、RTX 5070/RTX 5070 Ti搭載BTOの価格、16GB×1構成の増減、Ryzen 7 9700X搭載モデルの値下がり。この3点を追っていきたい。
管理人コメント
RTX 5070搭載PCが一時の爆上がりから戻ってきたのは朗報。Ryzen 7 9700Xも4万円台前半まで下がり、CPU側はかなり選びやすくなりました。ただしメモリ価格はまだ不安定。BTOメーカーが本体価格を維持するため、メモリ容量や1枚挿しで調整してくる可能性には注意したいところ。今は価格だけでなく「中身が削られていないか」まで見たほうがいいです。








