ClaudeでおなじみのAI企業Anthropicが、AI推論専用のカスタムチップ(ASIC)を自社開発する方針を明らかにした。同社はチップ設計エンジニアの採用を開始しており、未公開のパートナー企業と共同設計(コデザイン)を進める計画だ。求人情報にはタイトなスケジュールへの対応が求められており、開発は相当なペースで進むとみられる。
AI推論向け専用シリコンの開発という点では、AnthropicはGoogleやMeta、Microsoft、Amazon、OpenAIといった大手テック企業に続く形となる。Googleは約12年前からBroadcomと共同でTPUを開発しており、AmazonはTrainium・Inferentiaチップを、MetaはMTIAシリーズをそれぞれ展開している。AI推論ワークロードにはNvidiaのGPUも利用できるが、カスタムシリコンはTCO(総所有コスト)を最大65%削減できるとされており、電力効率の面でも優位性があるという。
Anthropicが独自チップ開発に踏み切る背景には、同社の急速な事業拡大がある。ここ1年でコンシューマー向けサービスが大きく拡大し、政府機関との大型契約も獲得。さらにエージェント型AIは従来の単発プロンプト型と比べて大幅に多くのトークンを消費するため、効率的な推論基盤の整備が急務となっているとみられる。
製造パートナーについてはSamsungの名前が浮上しているが、Anthropic側は正式なパートナー企業を明かしていない。ASIC共同設計市場の大手であるBroadcomやMarvellとの連携も取り沙汰されているが、詳細は現時点では不明だ。AIモデルの推論効率化とコスト削減を目的とした独自シリコン開発の動きは、今後もAI業界全体で加速していくとみられる。
管理人コメント
「カスタムチップ作ります」が各社の合言葉になってきたAI業界。NvidiaのGPUは訓練には欠かせないが、推論はコスト削減のために自前で…というのはまさに「道具は買うけど工場は自分で建てる」職人気質。ClaudeがASICに乗り換えたら、返答速度がさらに速くなって人間がついていけなくなりそうで、それはそれで怖い。








