AMDはIFA 2026で、超大規模AIモデルをローカル実行するデスクサイド型ワークステーション「Threadripper Halo Station」を公開した。Ryzen Threadripper PROとInstinctアクセラレータを組み合わせ、最大2.6TBの総メモリ容量を実現する。
CPUにはZen 5世代のRyzen Threadripper PRO 9995WXを採用し、96コア192スレッド、最大5.4GHz、384MBキャッシュという構成だ。一般的なAI PCというより、サーバー級の演算能力を机の横へ置くことを想定した製品となる。
GPU側にはAMD Instinct MI350Pを使用する。1基あたり144GBのHBM3eを搭載し、最大4基構成では合計576GBのGPUメモリと、最大16TB/sのGPUメモリ帯域を確保できる。
さらにCPU側には最大2TBのDDR5 RDIMMを搭載可能で、HBM3eと合わせた総メモリ容量は最大2.6TB。システム全体のメモリ帯域は最大16.4TB/sに達するとAMDは説明している。
AMDは、この構成によって1兆パラメータ級のAIモデルや多数のAIエージェントをクラウドへ送らず、ローカル環境で処理できるとしている。大量の機密データを扱う企業や研究用途では、クラウド利用料金だけでなくデータを外部へ出さずに処理できることも利点になる。
Threadripper Halo StationはNVIDIAのDGX Stationを強く意識した製品でもある。AMDは最大構成でDGX Stationより大きな総メモリ容量を持つことを訴求しており、AIワークステーション市場でもNVIDIAへ正面から対抗する。
ただし、最大2.6TBという数字はCPU側のRDIMMと複数GPUのHBM3eを合算した容量だ。一つの巨大な共有メモリとして自由に利用できるわけではなく、実際のAI処理性能はGPU間通信やソフトウェア、モデルの分割方法にも左右される。
製品は2027年に投入予定で、正式価格はまだ発表されていない。ゲーミングPCの価格帯からは大きく離れた製品になるが、「巨大AIモデルはクラウドで動かすもの」という構造へAMDがローカル側から挑み始めた点は、今後の高性能PC市場を見るうえで重要な動きだ。
出典:Wccftech
管理人コメント
96コアCPU、最大4基のInstinct、576GBのHBM3e、2TBのRDIMM。AMDはこれを「Personal AI Workstation」と呼んでいます。個人の戦闘力がだいぶ上がりました。ただし2.6TBは全部が一枚岩の共有メモリではありません。実用性能はROCmやGPU間通信まで含めて見る必要がありますが、クラウドAI対ローカルAIの競争は一段上がりました。








