IO InteractiveがPC版『007 First Light』向けの大型映像アップデートを配信し、パストレーシングとNVIDIA DLSS 4.5 Ray Reconstructionへの対応を追加した。いずれも当初はゲーム発売時の導入が予定されていた機能で、数カ月遅れて実装された形となる。
今回のアップデートでは、ゲーム内のライティング、影、反射をより包括的に計算するパストレーシングを導入した。従来のレイトレーシングが特定の効果を個別に処理するのに対し、パストレーシングでは光の伝わり方をより広範囲にシミュレーションするため、室内照明や反射の多い場面などで映像の一貫性を高められる。
その代わり、GPUへの負荷は大幅に増える。『007 First Light』ではすでにDLSS 4.5 Super ResolutionとDynamic Multi Frame Generationへ対応しており、今回追加されたRay Reconstructionも含め、AIによる再構成とフレーム生成を組み合わせてパストレーシングの処理負荷を補う構成となった。
Ray Reconstructionは、レイトレーシングやパストレーシングで生成された不完全な光線情報をAIモデルで再構築する技術だ。従来のデノイザーを置き換えることで、細かな反射や照明のちらつき、動いている場面での不安定さを抑え、パストレーシングによる映像をより安定して表示する狙いがある。
NVIDIAはパストレーシングを利用する環境としてGeForce RTX 50シリーズを前面に出している。DLSS 4.5の各機能を組み合わせれば高解像度でもフレームレートを確保しやすくなるが、生成フレームを含む数値と実際の描画負荷は分けて考える必要がある。
近年のPCゲームでは、ネイティブ描画だけで最高画質を実現するのではなく、高負荷なレイトレーシングをAIアップスケーリングやフレーム生成で成立させる設計が増えている。『007 First Light』もその典型で、パストレーシング単体より、DLSSを含めたレンダリングシステム全体で映像品質とフレームレートを両立させる方向へ進んだ。
PC版の最高画質設定はますますGPU負荷が重くなっている一方、それを支えるAI処理も同時に進化している。今回のアップデートは、最新ゲームにおける「最高画質」の条件がGPUの素の描画性能だけでは決まらなくなってきたことを示す例といえる。
出典:Wccftech
管理人コメント
パストレーシングにRay Reconstruction、Super Resolution、さらにDynamic MFG。最高画質を選ぶと、GPUだけでなくDLSS一家総出動です。とはいえ、こうした重い描画をAI処理込みで成立させるのが今のRTX路線。RTX 50ユーザーなら、フレーム生成OFF時の実fpsも見ながら設定を詰めたいところです。








